2010年10月5日火曜日

余談「批判的思考の必要性について・1」

余談「批判的思考の必要性について・1」

さて、最近は、批判宗学・批判仏教で高名なる松本史朗氏の著書を集中的に再読させて頂いております。

松本史朗氏の著書は、「縁起と空 如来蔵思想批判」・「チベット仏教哲学」・「禅思想の批判的研究」・「道元思想論」・「法然親鸞思想論」と持っておりまして、間もなく「法華経思想論」は購入予定でございます。



この中で、最近に読み始めましたのが、「禅思想の批判的研究」・「道元思想論」でございます。まだ、読んでいないのが、「法然親鸞思想論」・「法華経思想論」です。

「縁起と空 如来蔵思想批判」・「チベット仏教哲学」は、私が「縁起と空」の思想について真剣に考え始めるきっかけを与えて頂きました論著でありまして、特に「チベット仏教哲学」は何度も読み返して理解に努めているところでございました。

なぜ、私が松本史朗氏の論著集に惹かれるのかと申しますと、一つは真摯なる学究姿勢、そして、もう一つが、その批判的視座にあります。

何事においても批判的視座が必要であると痛感しますのは、私も含めて、人間・人類、または組織・体制、社会は基本的に少なからず怠惰へと向かう傾向があり、強欲・傲慢・堕落・独善・自己満足・自己都合・偽善へと安易に陥りやすいのは、世の常であります。何事においてもバランス、均衡を保つためにも、常に批判・反省・評価検証が求められるものであります。それは、宗教においても同様であり、仏教においても必要なものであります。

時に、習慣・風習・伝統などにおいて、時代の流れ・変化などに対応して改革していかなければならないことを、習慣・風習・伝統であるということを錦の御旗として、あまり深くは考えずに見直すこともなく、安易に受け入れて踏襲していくことによる怠惰・強欲・傲慢・堕落・独善・自己満足・自己都合・偽善へと陥る弊害は、よく見受けられることであります。

例えば、宗教の場合は、特に神秘的・密教的・呪術的な要素を扱うことがあれば、それらはある意味では万人を納得させることが容易ではなく、証明のほとんど効かないようなことを非合理的で曖昧な領域において展開されていくことがあります。そのため、宗教における神秘的・密教的・呪術的な行為というものは、盲目的・無批判的な信仰・崇拝・狂信・病的執着を生み出しやすく、様々な弊害をもたらしてきたことは、過去にあまたの例があります。

また、宗教における神秘的・密教的・呪術的な行為は、その行き過ぎにより犯罪・詐欺的行為へと結びつく可能性も非常に高く、実際に問題になることも多々であり、また、表面化してこないことで、潜在的に非常に曖昧なグレーゾーンの領域において受容・許容されていることもたくさんあります。

とにかく、宗教においても、怠惰・強欲・傲慢・堕落・独善・自己満足・自己都合・偽善へと陥る弊害を抑えて、また、神秘的・密教的・呪術的な行為の行き過ぎによる被害・犠牲を回避するためには、常に自己・相手・第三者による評価検証・監視・批判が必要であると考えています。

最も望ましいのは、自己評価検証・自己批判・自己反省ができるように自己統制力・自己制御力・自浄力が充分に養えれば良いのですが、そうもいかない場合は、やはり第三者によって行われることも必要となりますでしょう。

そのあたりのところを松本史朗氏の批判宗学・批判仏教における批判的視座から学ぶことができるように存じておりまして、私が松本氏の論著集の内容に惹かれる一番の要因でもあります。

続く・・

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「道元思想論・松本史朗著・大蔵出版」を一読して・4
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51771197.html

「道元思想論・松本史朗著・大蔵出版」を一読して・1-3
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51770905.html

「禅思想の批判的研究・松本史朗著・大蔵出版 」を一読して
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51769465.html

ツォンカパ論師の中観思想を学ぶ意義4-5
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51768858.html

ツォンカパ論師の中観思想を学ぶ意義1-3
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51766505.html

「非有・非無の中道」について
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51764526.html

「縁起賛」・「ラムツォ ナムスム(道の三要訣)」・「四つの捕われから離れる秘訣」
http://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/m/197611

「蟻の瓶と象の瓶」齋藤保高氏
http://rdor-sems.jp/index.php?%E8%9F%BB%E3%81%AE%E7%93%B6%E3%81%A8%E8%B1%A1%E3%81%AE%E7%93%B6

教理の考察「蟻の瓶と象の瓶」(齋藤保高氏)・感想1-3
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51749171.html

チベット仏教ゲルク派 宗学研究所
http://rdor-sems.jp/
ポタラ・カレッジ 齋藤保高氏の個人サイト

「苦楽中道説について」
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51739221.html

「苦楽中道説について」補足
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51746333.html

中観帰謬論証派の学びのススメ
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/51597159.html

mixiコミュニティ「仏教・中観思想・空思想を学ぶ」
http://mixi.jp/view_community.pl?id=4629752

仏教・学びの進捗状況全般参照
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/

集中的に再読していく論著集

「中論―縁起・空・中の思想(上・中・下)」三枝充悳著 レグルス文庫
「大乗仏典14 龍樹論集」 中央公論新社
「講座 大乗仏教7 中観思想」春秋社
「講座 大乗仏教9 認識論と論理学」春秋社
「講座 仏教思想1 存在論・時間論」理想社
「講座 仏教思想2 認識論・論理学」理想社
「チベット仏教哲学」松本史朗著・大蔵出版
「チャンドラキールティの中観思想」岸根敏幸著・大東出版社
「ツォンカパの中観思想―ことばによることばの否定」四津谷孝道著・大蔵出版
「ツォンカパ 中観哲学の研究1」
「ツォンカパ 中観哲学の研究2」
「ツォンカパ 中観哲学の研究3」
「ツォンカパ 中観哲学の研究4」
「ツォンカパ 中観哲学の研究5」
「般若経釈 現観荘厳論の研究」兵藤一夫著 文栄堂
「ダライ・ラマ 般若心経入門」ダライ・ラマ14世著、宮坂宥洪翻訳・春秋社
「ダライ・ラマの仏教哲学講義―苦しみから菩提へ」
 テンジンギャツォ著・TenzinGyatso原著・福田洋一翻訳・大東出版社
「チベット仏教成就者たちの聖典『道次第・解脱荘厳』解脱の宝飾」
 ガムポパ著・ツルティム・ケサン、藤仲 孝司共訳 UNIO
「心の迷妄を断つ智慧―チベット密教の真髄」
 チュギャム トゥルンパ著・宮坂宥洪訳
「チベット密教 修行の設計図」
 斎藤保高著・春秋社
「チベット密教 心の修行」
 ゲシェー・ソナム・ギャルツェン ゴンタ著、藤田省吾著 法蔵館
「チベット仏教 文殊菩薩(マンジュシュリ)の秘訣」
 ソナム・ギャルツェン・ゴンタ著 法蔵館
『ダライ・ラマの「中論」講義―第18・24・26章 』
 ダライラマ14世テンジンギャツォ著・マリアリンチェン翻訳 大蔵出版
「悟りへの階梯―チベット仏教の原典『菩提道次第論』」
 ツォンカパ著・ツルティムケサン翻訳・藤仲孝司翻訳 UNIO
『「空」の構造 -「中論」の論理』立川武蔵著・第三文明社

施本シリーズ

施本「仏教・縁起の理解から学ぶ」
http://oujyouin.com/enginorikai.html
施本・「仏教・空の理解から学ぶ」
http://oujyouin.com/topengi.htm
施本「仏教・空の理解」
http://oujyouin.com/sunyatop.htm
施本「仏教 ~ 一枚の紙から考える ~」
http://oujyouin.com/buddhism1p.html
施本「佛の道」
http://oujyouin.com/hotokenomichi.html