2007年10月12日金曜日

前川レポート

前回において、新自由主義・新保守主義の凋落傾向について触れましたが、小泉政権・安倍政権下における強引な政策運営の結果、各種負担増・格差社会という弊害があまりにも顕著となり、参院選においての自民大惨敗に繋がったと言えるでしょう。国民が強引な政策運営に対してNO!を突きつけたわけであります。

とにかく日本の現状下においては、新自由主義・新保守主義傾向の色濃い政策に対しての修正が求められているのは明らかでありますが、しかし、だからと言ってすぐに政策が中軸へと戻り、リベラリズムへと傾倒していくかどうかは、民主党の政策軸のあり方次第に拠るところが多分にあります。自民党のみならず、民主党の中にも新自由主義・新保守主義傾向の政策思考を持つ議員が意外にも結構存在するからであります。

とにかく既に規定路線として敷かれた解散総選挙へ向けて、国会における政策論争についての判断、政党毎のマニフェスト比較判断ももちろん大切ですが、それよりも政治家毎における政策思考・思想軸についても有権者は情報収集を行い、注視して投票行動判断の重要な要素の一つとして組み込む必要があると考えます。

さて、今回のタイトル「前川レポート」でありますが、新自由主義・新保守主義傾向路線が日本の政治・経済政策において始まったのは、何も小泉内閣・安倍内閣ではありません、遡ること実は中曽根内閣からであります。もう少し詳しく述べるならば、当時、国際協調のための経済構造調整研究会の座長であった前川春雄(元日銀総裁)氏が中心となってまとめた「国際協調のための経済構造調整研究会報告書」から新自由主義・新保守主義傾向路線が始まったと言えるでしょう。それほどに端緒が古くあり、長く日本の政治・経済政策がその傾向路線にあるため、修正することは相当に難しいものとなっています。とにかく、今後における中央政界における大再編、反新自由主義・反新保守主義を掲げる真なるリベラリズム政党による政権交代が可能な状況にならない限りは、容易にこの傾向路線を変えることはできないでしょう。

その「前川レポート」の全文
参照元
http://www.komazawa-u.ac.jp/~kobamasa/lecture/japaneco/maekawarep.htm

国際協調のための経済構造調整研究会報告書(経構研報告)

報告書

昭和61年4月7日  国際協調のための経済構造調整研究会

内閣総理大臣 中曽根 康弘殿

国際協調のための経済構造調整研究会

前川春雄、大来佐武郎、田淵節也、赤沢璋一、大山昊人、長岡實、石原俊、加藤寛、細見卓、磯田一郎、香西泰、宮崎勇、宇佐美忠信、小山五郎、向坊隆、大河原良雄、澤邊守(17人)

 我々は昭和六〇年一〇月三一日、内閣総理大臣から、我が国をめぐる近来の国際経済の環境変化に対応して、中期的な視野から、我が国の今後の経済社会の構造及び運営に関する施策のあり方を検討するよう要請を受けた。
 当研究会はこの要請を受け、今日まで約五か月間、合計一九回にわたり会合を開催し、自由な立場から討議を積み重ね検討を行ってきたが、ここにその結果を報告する。

一、基本認識
1、我が国経済の置かれた現状
 戦後40年間に我が国は急速な発展を遂げ、今や国際社会において重要な地位を占めるに至った。
 国際収支面では経常収支黒字が一九八〇年代に入り傾向的に増大し、特に一九八五年は、対GNP比で3.6%とかつてない水準まで大幅化している。
 我が国の大幅な経常収支不均衡の継続は、我が国の経済運営においても、また、世界経済の調和ある発展という観点からも、危機的状況であると認識する必要がある。
 今や我が国は、従来の経済政策及び国民生活のあり方を歴史的に転換させるべき時期を迎えている。かかる転換なくして、我が国の発展はありえない。
2、我が国の目指すべき目標
 今後、経常収支不均衡を国際的に調和のとれるよう着実に縮小させることを中期的な国民的政策目標として設定し、この目標実現の決意を政府は内外に表明すべきである。
 経常収支の大幅黒字は、基本的には、我が国経済の輸出指向等経済構造に根ざすものであり、今後、我が国の構造調整という画期的な施策を実施し、国際協調型経済構造への変革を図ることが急務である。
 この目標を実現していく過程を通じ、国民生活の質の向上を目指すべきであり、また、この変革の成否は、世界の中の我が国の将来を左右するとの認識が必要である。
 これらを通じ、我が国の経済的地位にふさわしい責務を果たし、世界経済との調和ある共存を図るとともに経済のみならず科学技術、文化、学術面で世界に貢献すべきである。
 我が国の目指すべき目標を実現するため、当研究会は以下の基本釣考え方に基づきその具体的方策を提言する。
3、堤言に当たっての基本的考え方
 提言に当たっては、自由貿易体制の維持・強化、世界経済の持続的かつ安定的成長を図るため、我が国経済の拡大均衡及びそれに伴う輸入の増大によることを基本とする。
(1)市場原理を基調とした施策
 「国際的に開かれた日本」に向けて「原則自由、例外制限」という視点に立ち、市場原理を基本とする施策を行う。そのため、市場アクセスの一層の改善と規制緩和の徹底的推進を図る。
(2)グローバルな視点に立った施策
 世界経済の持続的かつ安定的成長によってのみ、日本経済の発展が得られるとの考え方に立ち、我が国の経済構造の是正に自主的に取り組む必要がある。と同時に、世界経済の発展には、各国の努力と協力が不可欠であり、構造調整などの政策協調の実現が必要である。
(3)中長期的な努力の継続
 経済構造の是正並びに体質改善については、調整過程が中長期に及ぶため、息長く努力を継続していかなければならない。
 しかし、施策の着手については早急にこれを行う必要がある。

二、提言
 国際協調型経済を実現し、国際国家日本を指向していくためには、内需主導型の経済成長を図るとともに、輸出入・産業構造の抜本的な転換を推進していくことが不可欠である。同時に、適切な為替相場の実現及びその安定に努め、また、金融資本市場の自由化・国際化を一段とおし進めていく必要がある。さらに、国際協力により世界へ積極的に貢献していくことも重要である。これらの実施に当たっては、税制を含む財政・金融政策の役割も重要であり、特に貯蓄優遇税制については、抜本的に見直す必要がある。
1、内需拡大
 外需依存から内需主導型の活力ある経済成長への転換を図るため、この際、乗数効果も大きく、かつ個人消費の拡大につながるような効果的な内需拡大策に最重点を置く。
(1)住宅対策及び都市再開発事業の推進
 住宅政策の抜本的改革を図り、住宅対策を充実・強化する。特に、大都市圏を中心に、既成市街地の再開発による職住近接の居住スペースの創出や新住宅都市の建設を促進する。併せて都市機能の充実を図る。
 その際留意すべき事項は下記の通りである。
民間活力の活用を中心に事業規模の拡大を図る。そのためには、規制緩和の推進、呼び水効果としての財政上のインセンティブが必要である。
住宅減税の拡充・強化。
地価の上昇を抑制するための措置を講ずる。例えば、線引きの見直し、地方公共団体による宅地開発要綱の緩和、用途地域、容積率の見直し等。
地権者調整の迅速化を図る。
(2)消費生活の充実
 経済成長の成果を賃金にも適切に配分するとともに、所得税減税により可処分所得の増加を図ることが個人消費の増加に有効である。また、労働時間の短縮により自由時間の増加を図るとともに有給休暇の集中的活用を促進する。労働時間については、公務・金融等の部門における速やかな実施を図りつつ、欧米先進国なみの年間総労働時間の実現と週休二日制の早期完全実施を図る。
(3)地方における社会資本整備の推進
 地方自治体による資本形成の大幅な増加を図ることは、内需拡大の効果を全国的に広げるために不可欠の政策である。そのため、地方債の活用等により地方単独事業を拡大し、社会資本の整備を促進する。
2、国際的に調和のとれた産業構造への転換
 国際的に調和のとれた輸出入・産業構造への転換は、基本的には市場原理を通じ推進されるものであるが、次の施策の推進によりその促進を図るべきである。
(1)産業構造の転換と積極的産業調整の推進
 国際分業を促進するため、積極的な産業調整を進めなければならない。
 このため、中小企業等への影響に配慮しつつ、積極的に産業構造の転換を推進する必要がある。この関連で、現在法律によって推進中の構造改善については、その早期達成を期する。さらに、石炭鉱業については、地域経済に与える深刻な影響に配慮しつつ、現在の国内生産水準を大幅に縮減する方向で基本的見直しを行い、これに伴い海外炭の輸入拡大を図るべきである。
 また、産業転換を進めるに当たっては、技術開発、社会及び経済の情報化及びシステム化、自由時間の増大と消費構造の多様化に伴うサービス産業の発展等を促進する必要がある。
(2)直接投資の促進
 海外直接投資は、我が国の対外不均衡の是正と投資先国の経済発展の上で重要な役割を果たすものである。近年、海外投資は急速な拡大傾向にあるが、今後、国内雇用・経済への影響等に配慮しつつ、これを積極的に促進すべきである。このため、二国間投資保護協定の締結促進、海外投資保険制度の拡充、国際投資保証機構(MIGA)への参加、その他政府の支援措置の強化を図る。
 また、開発途上国における投資環境整備のための経済協力の拡充を図ることも必要である。
 一方、対日直接投資についても、金融措置・情報提供の充実等により、積極的に推進する、さらに、技術交流、第三国市場協力を含めた産業協力及び民間を主体とした産業協力機関の設立など人的交流の促進を積極的に推進すべきである。
(3)国際化時代にふさわしい農業政策の推進
 我が国農業については、国土条件等の制約の下で可能な限りの高い生産性を実現するため、その将来展望を明確にし、その実現に向けて徹底した構造改善を図る等、国際化時代にふさわしい農業政策を推進すべきである。この場合、今後育成すべき担い手に焦点を当てて施策の集中・重点化を図るとともに、価格政策についても、市場メカニズムを一層活用し、構造政策の推進を積極的に促進・助長する方向でその見直し・合理化を図るべきである。
 基幹的な農産物を除いて、内外価格差の著しい品目(農産加工品を含む)については、着実に輸入の拡大を図り、内外価格差の縮小と農業の合理化・効率化に努めるべきである。
 輸入制限品目については、ガット新ラウンド等の交渉関係等を考慮しつつ、国内市場の一層の開放に向けての将来展望の下に、市場アクセスの改善に努めるべきである。
3、市場アクセスの一層の改善と製品輸入の促進等
(1)市場アクセスの一層の改善
 アクション・プログラム(関税、輸入制限、基準認証、政府調達等)の完全実施を促進する。また、市場アクセスの一層の改善を図るため、市場開放問題苦情処理推進本部(O.T.O.)については、その法制化の検討を含め、機能を強化する。
(2)製品輸入等の促進
 製品輸入の促進については、現地生産、中間財・製品の輸入拡大等、国際分業化に資する海外投資をはじめ、構造的諸対策の着実な実施と併せ、更に積極的に取り組むべきである。特に、流通構造の合理化の促進、流通・販売に係る諸規制の見直しを行うとともに、不公正な取引の防止等独禁法の厳正な運用(注)、外国商標に係るものその他の不正商品を排除するための国内体制の整備を図る。
 (注)国際契約届出の監視。不当な排他的取引等に対し厳正に対処。並行輸入を不当に阻害する行為の監視。
 また、国民に対する輸入促進キャンペーンの強化、海外に対する流通・市場についての情報提供の充実等製品輸入促進策の整備を図るとともに、開発途上国からの製品輸入拡大に資する経済協力の拡充、民間ベースの技術移転等を促進する。
(3)節度ある企業行動
 シェア拡大第一主義に傾きがちな企業行動が摩擦を発生させる可能性が大きいこと等にかんがみ、我が国企業においても国際的責任を自覚した行動が望まれる。
4、国際通貨価値の安定化と金融の自由化・国際化
(1)適切な国際通貨価値の安定と維持
 内外需バランスの実現には為替市場がファンダメンタルズを反映したかたちで安定することが不可欠である。政策運営上もこれに重点を置いていく必要があるが、為替安定は我が国の政策努力のみでは達成不可能であり、国際的な取り組みが必要である。
 現状においては、変動相場制の下で安定の仕組みを考えざるを得ないが、この場合基本的には先進国経済のパフォーマンスに大きな不均衡のないことが為替相場安定の基盤であり、このためには、高度の政策調整が求められる。しかし、市場はファンダメンタルズを常に反映するとは限らず、関係国の協調と介入がその是正に有効である。
 基本的な経済政策の国際的斉合性を確保するとともに、各国協調の経験の積み重ねにより将来の安定した仕組みに発展させる努力が必要である。
(2)金融・資本市場の自由化と円の国際化
 金融・資本取引の自由化に伴い取引が国際的規模で行われており、我が国も経済的規模にふさわしい金融・資本市場を確立すべきである。これが円の国際化の実現につながることとなる。
 このため、金融・資本取引の自由化を更に推進し、非居住者による資金の調達・運用の両面での取引拡大を図るべきである。
 従来から、資金調達に比し運用面の国際化が立ち遅れており、今後、資金運用市場機能の整備を進め、調達・運用両面のバランスが確保されることが不可欠である。
 資金運用市場強化のためには、
投資資産の多様化。特に短期金融市場の整備が喫緊の課題である。
流通市場の拡大・強化。取引の国際化に伴う制度及び取引面の国際的な斉合化、なかんずく、税制面での国際化が必要である。

5、国際協力の推進と国際的地位にふさわしい世界経済への貢献
 国際協力の推進と世界経済への貢献のため、所要の財源につき適切な措置を講じ、以下の施策を実施する。
(1)国際協力の推進
1.開発途上国からの輸入拡大
 開発途上国における輸出産業の質的改善と振興に資する我が国からの技術移転と投資増大、市場開拓努力に対する協力の強化等により製品輸人の促進を図る。
2.累積債務問題への対応
 金利水準低下への努力の推進、開発途上国への公的資金フロ一の拡充、国際開発金融機関の資金基盤の強化及びその機能の一層の効率化、累積債務の民間金融機関に及ぼす影響についての配慮について、他の先進諸国とともに努力すべきである。
3.経済・技術協力の推進
 政府開発援助(ODA)の拡充については、現行中期目標の早期達成に極力努力する。また、民間援助団体(NGO)の活用も重要である。経済、技術協力の内容については、技術協力の拡充、援助人員の養成等ソフト面の重視、グラント・エレメントの改善、混合借款の規制、アンタイド化の推進等を図る必要がある。
4.科学技術・文化面での国際交流の推進
 21世紀に向けて新たな科学技術の創造に積極的に貢献する。このため基礎科学技術研究開発を進めるとともに、この分野における国際研究協力を推進する。
 海外における日本語普及、日本研究の促進、人物交流の推進、国際放送の強化等を図る。
 国際化時代に対応するため、学術研究機関の開放、外国人教師・留学生の受入れ、帰国子女受入れ体制の整備等を行う。
(2)新ラウンドの積極的推進
 途上国の関心事項に積極的に対応するとともに、サービス貿易、知的所有権問題等新分野の国際ルールづくりに積極的に参加する。さらに、ガットヘの信頼性を回復するためのガットルールやガット体制の強化を図る。
 なお、工業製品関税に関するアクション・プログラムの決定に従って、積極的に関税交渉が推進されることを期待する。
6、財政・金融政策の進め方
 以上の提言の実施に当たり、財政・金融政策の果たすべき役割は重要である。
 財政政策の運営に当たっては、赤字国債依存体質からの早期脱却という財政改革の基本路線は維持すべきであるが、財源の効率的・重点的配分、民間活力の活用、規制緩和等の工夫を図り、中長期的に、バランスのとれた経済社会を目指し機動的な対応を図る必要がある。
 税制については、公平・公正・簡素・活力・選択に加え、国際的見地から見直すべきである。上記の原則に照らし、貯蓄優遇税制については、非課税貯蓄制度の廃止を含め、これを抜本的に見直す必要がある。
 金融政策の運営に当たっては内外通貨価値の安定を確保しつつ、内需主導型経済の実現に向け、機動的に運営することが必要である。
7、フォロー・アップ
 当研究会の提言について、政府において早急に必要な検討を行い、所要の措置をとり、また、その実施状況を適切にフォロー・アップするため所要の体制整傭を図ることを強く期待する。

三、むすび
 我が国の社会経済構造を国際社会に調和したものに変革するという課題の実現に当たっては、政府に課せられた責務はもとより重大であるが、国民ひとりひとりが、国際社会に対する積極的貢献こそ我が国の発展の前提条件であることを明確に認識し、今後、国民的課題として全力を傾注して取り組んでいくことが不可欠である。政府においては、上記の提言の実施について国民の理解と協力を求めつつ、最大限の努力を払われるよう強く期待する。

・・参照ここまで。

2007年10月11日木曜日

新自由主義・新保守主義の凋落

アンテナ・ブレインストーミングにおけるリンクサイト・ブログの巡回・拝見から、特に最近思うのは、明らかに新自由主義・新保守主義は凋落傾向にあり、見直し必至という印象を受けます。というよりも日本における政策軸が、特に小泉政権・安倍政権下において、かなり顕著に新自由主義・新保守主義に偏重してしまった弊害が強く出始めてきたため、政策軸の修正が急務になっているという感じでありますね。

新自由主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


新自由主義(しんじゆうしゅぎ、英:neoliberalism、ネオリベラリズム)とは、国家による福祉公共サービスの縮小(小さな政府民営化)と、大幅な規制緩和市場原理主義の重視を特徴とする経済思想

資本移動を自由化するグローバル資本主義は新自由主義を一国のみならず世界まで広げたものと言ってよい。

国家による富の再分配を主張する自由主義(英:liberalism、リベラリズム)や社会民主主義(英:Democratic Socialism)と対立する。

新保守主義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

新保守主義(しんほしゅしゅぎ、英:Neoconservatism)は政治的立場の一種。俗にネオコンとも呼ばれるが、特に「ネオコン」と言うときは新保守主義の中でもアメリカ合衆国などの一部の政治グループを指すことも多い。

概要

1980年代からアメリカやイギリスなどで1970年代の社会民主主義自由主義に代わり誕生した。アメリカのレーガン政権英国サッチャー政権日本中曽根内閣が新保守主義の代表例として言及される。

国内的には行政サービスや社会保障を民間に開放しできるだけ削減、効率を優先させる「小さな政府」の立場を取る政策論のこと。国外的には武力行使も辞さないとする強硬姿勢を取る。実際、レーガン政権はソ連と新冷戦の開始による軍拡競争をおこない、サッチャー政権も領有問題に端を発したフォークランド紛争をおこした。

国家によるサービスの縮小(小さな政府民営化)と、大幅な規制緩和市場原理主義の重視を特徴とする経済思想は新自由主義と呼ばれる。地方を基盤とし安定的な経済を与える従来の保守とは異なり、大都市市民を基盤にして台頭した。

経済的には政府による介入を極力排し、市場や企業の活動への規制を無くす傾向が強い。大企業や富裕層への減税間接税増税、福祉削減、規制緩和などによって特徴づけられる。英国ではサッチャー政権が地方議会を廃止していった例のように、中央集権的な傾向を持つとされる。また、家族・性道徳などを強調する保守的な価値観、倫理観を持ち、妊娠中絶麻薬問題、同性愛者の権利問題などをめぐる政策に反映される場合がある。